| メンバー | 担当 |
|---|---|
| ヤマグチユウモリ | ギター・ボーカル |
| ナガマツシンタロウ | ドラム・コーラス |
| イワオリク | ベース・コーラス |
SIX LOUNGE(シックスラウンジ)は、2012年に大分県で結成された3ピースロックバンドです。
ギター・ボーカルのヤマグチユウモリとドラムのナガマツシンタロウが高校時代に出会い、2015年にベースのイワオリクが加入しました。
結成のきっかけは、音楽科のある高校の練習室から聞こえてきた、一人の生徒が叩くドラムの音でした。
そこから地元のライブハウスで経験を重ね、インディーズでの全国流通、2018年のメジャーデビューへと活動を広げていきます。
さらに、初期に生まれた「リカ」が2023年に、2024年発表の「君が眩しいから僕は星が見えない」が2026年に広く聴かれるようになりました。
その音楽の出発点には、3人それぞれが子どもの頃から親しんできたロック、フォーク、洋楽との出会いがあります。
| 音楽史の段階 | SIX LOUNGEの歩み |
|---|---|
| 音楽との出会い | ヤマグチがギター、ナガマツがドラム、イワオがベースに親しむ |
| 結成 | 2012年、大分の高校で出会ったヤマグチとナガマツを中心に結成 |
| 3人体制の成立 | 2015年、イワオリクがベーシストとして加入 |
| インディーズ活動 | 2015年に「メリールー」、2016年に1stアルバム『東雲』を発売 |
| メジャーデビュー | 2018年、ミニアルバム『夢うつつ』でメジャーデビュー |
| 認知拡大の転機 | 2023年に「リカ」、2026年に「君が眩しいから僕は星が見えない」がヒット |
SIX LOUNGEの原点|3人が音楽を始めたきっかけ
SIX LOUNGEの3人は、最初から同じ音楽を聴いて育ったわけではありません。
日本のフォークやロックに親しんだヤマグチ、クイーンに憧れてドラムを始めたナガマツ、洋楽のベーシストに影響を受けたイワオ。それぞれ異なる入口から楽器に出会っています。
ヤマグチユウモリがギターと弾き語りに出会うまで
ヤマグチユウモリがギターに出会ったのは、小学生の頃でした。
父親の友人から吉田拓郎や井上陽水の音楽を教えてもらい、ギターを弾きながら歌うことに親しむようになります。
当時触れていたのは、激しいロックバンドの演奏ばかりではありません。日本語の歌とギターを中心としたフォークミュージックも、少年時代の身近な音楽でした。
中学生になると、斉藤和義の音楽に強く惹かれていきます。
2025年の「koji note」のインタビューでは、中学時代に弾き語りをしており、当時最も好きだったのが斉藤和義だったと振り返りました。
斉藤和義はソロアーティストですが、ヤマグチが魅力を感じたのは、そのバンドのようなサウンドでもありました。
弾き語りから始まった音楽への関心が、次第に自分でもバンドを組みたいという思いへ変わっていったのです。
その気持ちは進学先の選択にもつながり、音楽科のある大分県立芸術緑丘高等学校へ進むことになります。
クイーンに憧れてドラムを始めたナガマツシンタロウ
ナガマツシンタロウは、幼い頃から家族を通じて音楽に触れていました。
そのなかで大きな存在となったのが、イギリスのロックバンド、クイーンです。
祖母の影響で小学生の頃からクイーンを聴くようになり、ドラマーのロジャー・テイラーに憧れを抱きました。
バンドの後方で演奏するドラムという楽器に惹かれたことが、自分でもドラムを始めるきっかけになっています。
中学生の頃には洋楽のハードロックやヘヴィメタルも聴くようになり、音楽への関心を広げていきました。
高校進学では、大分県立芸術緑丘高等学校の打楽器専攻を選択しています。
ヤマグチがバンドを組むことを考えて同じ高校へ進んだのに対し、ナガマツはドラムを演奏するために進学していました。
音楽に向かう入口が少し異なる2人は、その高校で顔を合わせることになります。
洋楽に親しみベースを手にしたイワオリク
イワオリクも、幼い頃から洋楽が身近にある環境で育ちました。
両親が好んでいた音楽を聴くなかで、ビートルズに親しむようになります。
特に好きだったのは、ベースも担当するポール・マッカートニーでした。
一方、中学生の頃にはテレビでレッド・ホット・チリ・ペッパーズの演奏を観て、ベーシストのフリーからも影響を受けています。
メロディを支えながら演奏するポール・マッカートニーと、激しく動きながらベースを弾くフリー。イワオが惹かれた音楽家には、異なる演奏スタイルがありました。
2018年のSPICEのインタビューでも、レッド・ホット・チリ・ペッパーズがベースを始める大きなきっかけだったことを明かしています。
イワオはヤマグチとナガマツより1学年下の後輩でしたが、2人がバンドを結成した当初から正式メンバーだったわけではありません。
すでに楽器を演奏していた後輩とSIX LOUNGEが結びつくのは、バンドのライブを観たことがきっかけでした。
高校の練習室で始まったSIX LOUNGEの結成史
SIX LOUNGEが生まれたのは2012年。ヤマグチとナガマツが高校生だった頃です。
結成の中心となった2人は、音楽を学ぶために進んだ高校で出会いました。
大分県立芸術緑丘高校でヤマグチとナガマツが出会う
ヤマグチは、入学当初から自分のバンドを組みたいと考えていました。
バンドに必要なドラマーを探していたとき、学校の練習室から大きなドラムの音が聞こえてきます。
そこで演奏していたのが、同級生のナガマツシンタロウでした。
ヤマグチはその演奏に惹かれ、ナガマツをバンドに誘います。
SIX LOUNGEの結成につながった最初の出会いは、高校の練習室でナガマツが叩いていたドラムの音でした。
2025年の「koji note」のインタビューでも、ヤマグチはこの出会いを語っています。
高校時代から音楽に本格的に取り組む環境にいた2人は、バンドで演奏することを通じて、それまで聴いてきた音楽を自分たちの表現へ変えていきました。
2012年の結成と最初のオリジナル曲作り
2012年、ヤマグチとナガマツを中心にSIX LOUNGEが結成されました。
当初から特徴的だったのは、コピー曲だけを演奏するバンドではなかったことです。
ヤマグチによると、他のアーティストの曲をコピーしたこともありましたが、その数は2〜3曲ほど。結成の早い段階から、自分たちで曲を作ることを重視していました。
「バンドをするんだったらオリジナルじゃないと」
出典:koji note「骨太でストレートなロックンロールを、大分から響かせる」
もっとも、2人とも最初から作曲の経験が豊富だったわけではありません。
ヤマグチは当時、ナガマツと部屋でギターを弾きながらメロディを考え、できあがった曲に歌詞を付けてもらっていたと振り返っています。
ギターでメロディを作るヤマグチと、言葉を考えるナガマツ。後のSIX LOUNGEにもつながる作曲と作詞の役割分担は、高校時代の曲作りから始まっていました。
結成当初の音楽は、後に知られるロックンロール色の強いスタイルよりも、パンクに近いものだったといいます。
大分ではDroog、hotspring、ircleといった先輩バンドの音楽や活動にも触れ、さまざまなロックを聴きながら、自分たちの演奏を少しずつ変えていきました。
結成後は地元のライブハウスでも活動を重ね、2013年には『PINKの毒/Oh,Baby ep』、2014年には『君へのプレゼントは、綺麗な僕の血と君の涙。ep』を発表しています。
2015年の全国流通に先立ち、大分で作品を作り、ライブを続けていた時期があったのです。
バンド名に込められたローリング・ストーンズと16歳の記憶
「SIX LOUNGE」という名前にも、高校生だった頃の音楽の好みが残っています。
「LOUNGE」の由来は、ヤマグチが当時よく聴いていたザ・ローリング・ストーンズのアルバム『Voodoo Lounge』です。
一方、「SIX」には、バンド名を考えていた頃の年齢が関係していました。
当時16歳だったことから数字の「16」を入れようとしましたが、最終的な名前は「SIX LOUNGE」になりました。
2017年、音楽雑誌「Talking Rock!」のインタビューで、ヤマグチはその理由を次のように明かしています。
「シックスティーンという英語がわからなかったので、シックスにしました。」
出典:Talking Rock!「ニューロック計画!2017 出演バンド紹介① SIX LOUNGE」掲載のヤマグチユウモリ発言
アルバム名から取った「LOUNGE」と、16歳だった自分たちを表すつもりだった「SIX」。バンド名には、結成当時の2人の音楽体験と、少し意外な命名の経緯が重なっています。
イワオリク加入からインディーズ全国展開へ
結成後のSIX LOUNGEは、大分のライブハウスを中心に活動しながら、県外のバンドとも共演を重ねていきました。
その過程ではベーシストの交代も経験しています。2015年にイワオリクが加入したことで、広く知られる3人体制が成立しました。
ライブを観ていた高校の後輩が2015年に加入
SIX LOUNGEには、結成当初からイワオリクが在籍していたわけではありません。
2025年の「koji note」でヤマグチが語ったところによると、最初はヤマグチの中学校の同級生がベースを担当していました。
そのメンバーが就職を機に脱退すると、次にナガマツの中学校の同級生が加入。しかし、そのメンバーも進学を理由にバンドを離れました。
つまり、イワオの加入前には2人のベーシストが在籍していた時期があったのです。
イワオはヤマグチとナガマツの1学年下の後輩で、まだメンバーになる前からSIX LOUNGEのライブを観に行っていました。
2018年のFanplus Musicのインタビューでは、お客さんがほとんど入っていなかった頃からライブを観ていたと振り返っています。
その頃、同世代でオリジナル曲を演奏し、自分たちのやりたい音楽を貫いているバンドは、イワオの周囲では珍しい存在でした。
彼が惹かれたのは、単に曲が好きだったということだけではなく、SIX LOUNGEの活動姿勢そのものだったといいます。
ヤマグチたちも、イワオの存在を以前から知っていました。
2018年のインタビューでヤマグチは、イワオを見つけたときのことを、パンクロックの象徴的なベーシストであるシド・ヴィシャスに重ねて語っています。
ライブを観に来ていた高校の後輩が、やがて正式なベーシストになったことが、SIX LOUNGEの大きな転機でした。
2015年の加入以降、ヤマグチのギターと歌、ナガマツのドラム、イワオのベースという3人の演奏が、バンドの中心になります。
THE NINTH APOLLOとの出会いと「メリールー」
SIX LOUNGEがインディーズでの活動を全国へ広げるうえで重要だったのが、レーベル「THE NINTH APOLLO」との出会いです。
ヤマグチによると、初めて東京へ遠征した際、同レーベルが主催するイベントに出演しました。
そのときレーベル関係者から、将来一緒に活動したいという言葉をかけられたといいます。
高校卒業後、SIX LOUNGEはTHE NINTH APOLLOからCDを発売することになりました。
2015年には同レーベルに所属し、99円サンプラーCDを通じて音源を全国へ届けています。
そして2015年11月11日、1stシングル「メリールー」をリリースしました。
「メリールー」は高校時代に制作された楽曲で、ヤマグチが作曲、ナガマツが作詞を担当した作品の一つです。
同年10月28日には、THE NINTH APOLLOの公式YouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されました。
当時の3人による演奏と歌を記録した映像には、全国流通が本格化する直前のSIX LOUNGEの姿が残っています。
初めてレーベルからCDを出せたことについて、ヤマグチは後年、当時は業界のことをよく理解していなかったものの、CDを出せたことが純粋にうれしかったと振り返っています。
作品の発表に続き、レーベルの先輩バンドのツアーへ帯同する機会が増え、地元だけでは出会えなかったリスナーにも音楽が届くようになりました。
1stアルバム『東雲』と全国ツアーで広がった活動
2016年3月23日、SIX LOUNGEは1stフルアルバム『東雲』を全国リリースしました。
高校時代から書きためてきた楽曲も含まれる作品で、「リカ」や「俺のロックンロール」などが収録されています。
『東雲』の発売後には、約30本に及ぶリリースツアーを実施しました。
同年には「COMIN’KOBE 16」や「FUJI ROCK FESTIVAL ’16」の「ROOKIE A GO-GO」にも出演しています。
高校時代に地元のライブハウスで演奏していたバンドが、レーベルの作品を携え、全国のライブハウスやフェスのステージに立つようになった時期です。
地元の「大分ロックンロールハイスクール」では、vol.6とvol.7で連続してグランプリを獲得するなど、早い段階から演奏の機会を広げていました。
2017年1月にはミニアルバム『大人になってしまうなよ』をリリースし、ワンマンライブも展開。渋谷CLUB QUATTROをはじめ、各地で公演を重ねました。
この時期に積み重ねたのは、音源制作だけではありません。
対バンや全国ツアーを通じて、初めて自分たちの音楽を聴く人の前でも演奏する経験を重ねていきました。
こうしたインディーズ期の活動を経て、2018年にメジャーレーベルから作品を発表することになります。
メジャーデビューと変化していったバンドの音楽
SIX LOUNGEはインディーズで全国的な活動を重ねた後、2018年にユニバーサルミュージックからメジャーデビューしました。
ただ、レーベルが変わったからといって、すぐにバンドの音楽性が別のものになったわけではありません。
2018年『夢うつつ』でメジャーデビュー
2018年4月25日、ミニアルバム『夢うつつ』をリリース。これがSIX LOUNGEのメジャーデビュー作品となりました。
それまでTHE NINTH APOLLOから作品を発表してきたバンドは、ユニバーサルミュージックのZEN MUSICから新たな作品を届けることになります。
『夢うつつ』には「くだらない」「STARSHIP」「ZERO」「SWEET LITTLE SISTER」などを収録。
高校時代に結成されたバンドが、約6年間の活動を経てメジャーデビューにたどり着きました。
2018年のFanplus Musicのインタビューでは、作品制作について、曲をメンバー全員で以前より丁寧に練るようになったと語っています。
初期には思いついたものをすぐに形にすることが多かった一方、この頃には曲の構成や歌い方、ドラムの音作りまで時間をかけて考えるようになっていました。
「くだらない」のレコーディングでは、ヤマグチが納得できる歌唱にたどり着くまで苦労し、ブースの照明を消し、カーテンを閉め切って歌ったエピソードも残っています。
作品を発売する規模が変わるなかで、3人は制作の細部にも向き合っていたのです。
同作のツアーでは全国の公演を重ね、夏には「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」や「SWEET LOVE SHOWER」などの大型フェスにも出演しました。
ヤマグチの作曲とナガマツの作詞が形にする楽曲
SIX LOUNGEの曲作りには、結成初期から続く特徴があります。
代表的な制作スタイルの一つが、ヤマグチが作曲を担当し、ナガマツが歌詞を書くという分担です。
2018年のFanplus Musicのインタビューでナガマツは、最初にヤマグチから歌詞を任されたことが、このスタイルの始まりだったと語っています。
一方のヤマグチは、歌詞を書くことについて次のように話しました。
「シンタロウの方が確実にいい歌詞を書けるし。」
出典:Fanplus Music「大分発 ロックンロールの正統伝承者 SIX LOUNGEのメジャー初作品インタビュー!」
ナガマツは、自分が伝えたいことを書くだけではなく、バンドやヤマグチが考えていそうなことも意識して作詞していると語っています。
それを歌うヤマグチも、他のメンバーが書いた歌詞を自分なりに理解し、感情を込めて表現していました。
歌う人と歌詞を書く人が別であることは、SIX LOUNGEの表現を形作る重要な特徴の一つです。
ただし、すべての楽曲が同じ作詞・作曲の組み合わせで生まれたわけではありません。
例えば『夢うつつ』収録の「SWEET LITTLE SISTER」は、イワオが作曲した楽曲です。
また、後にヒットする「リカ」は、当時在籍していた別のベーシストが作曲した作品でした。
基本となる制作の分担がありながら、メンバーそれぞれのアイデアも作品へ取り入れられてきたのです。
レーベル移籍と音楽制作への向き合い方の変化
メジャーデビュー後もSIX LOUNGEは作品の発表とライブ活動を続け、2021年にはアルバム『3』をリリースしました。
そして2022年、ユニバーサルミュージックでの活動を経て、ソニー・ミュージックレーベルズへ移籍します。
同年10月26日には、移籍後最初のEP『ジュネス』を発表しました。
この移籍について、ヤマグチは2025年の「koji note」のインタビューで、音楽制作に対する考え方が大きく変わったと語っています。
それ以前は、自分たちがかっこいいと思うものを中心に曲を作っていました。
移籍後は、自分たちのやりたい音楽を続けながら、どのような曲が聴かれているのか、リスナーを飽きさせないメロディやコード進行はどのようなものかも考えるようになったといいます。
曲の長さやアレンジに対する意識も変化しました。
ただ好きな音を鳴らすだけではなく、自分たちが作りたい音楽を、より多くの人へどう届けるかという視点が加わったのです。
2023年にはテレビアニメ『僕のヒーローアカデミア』第6期のエンディングテーマに「キタカゼ」が起用され、同年9月にはアルバム『FANFARE』を発表しました。
ライブハウスで活動を重ねてきたバンドの音楽が、アニメなどを通じても届けられるようになります。
その一方で、SIX LOUNGEをさらに多くのリスナーへ知らせたのは、この時期の新曲だけではありませんでした。
高校時代に作られ、長く演奏されてきた「リカ」が、思いがけない形で広まり始めたのです。
「リカ」から再び広がったSIX LOUNGEの音楽
SIX LOUNGEの音楽史には、楽曲が発表されてから何年も経った後に、大きな注目を集めた出来事があります。
その代表的な曲が、2023年に広がった「リカ」と、2026年にヒットした「君が眩しいから僕は星が見えない」です。
高校時代に生まれた「リカ」が2023年にヒット
「リカ」は、2023年に初めて発表された曲ではありません。
高校時代に作られた楽曲で、2015年7月19日に発売された大分のコンピレーションアルバム『T.O.P.S V.A. SCRUMBLE3』に収録されていました。
その翌年、2016年3月発売の1stフルアルバム『東雲』にも収録されています。
この曲の作詞を担当したのはナガマツシンタロウ、作曲したのは当時のベーシストだった清田尚吾です。
清田は2015年にSIX LOUNGEを脱退しており、「リカ」はイワオが加入する前のメンバーによって生まれた楽曲でした。
2025年の「koji note」のインタビューで、ヤマグチは高校2〜3年生の頃に当時のベーシストが作った曲で、自身は歌とギター、アレンジを手伝った程度だったと明かしています。
つまり、後にSIX LOUNGEの代表曲の一つとして知られる「リカ」は、ヤマグチが一人で作曲した作品ではありません。
発表当初、大きな反響があったわけでもありませんでした。
ヤマグチによると、発売後に目立った反響がなく、ライブのセットリストから外していた時期もあったといいます。
そんな「リカ」が広く知られるきっかけとなったのが、シンガーソングライターのaikoによる楽曲紹介でした。
2023年3月、aikoはフジテレビ系の音楽番組『Love music』で、印象に残ったラブソングの歌詞の一つとして「リカ」を紹介しています。
その後、楽曲への関心が広がり、TikTokでは「リカ」を使用したリップシンク動画や弾き語り動画などが増えていきました。
同年8月2日には再録バージョンが配信され、9月13日公開のBillboard JAPAN「TikTok Weekly Top 20」では1位を獲得しました。
2015年に発表された「リカ」が、約8年後の2023年にSNSを通じて広く知られるようになったのです。
同年10月6日にはYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に初出演し、「リカ」を一発撮りで披露しました。
高校時代の楽曲が、再録音源や新たなライブパフォーマンスを通じて、別の世代のリスナーにも届けられることになりました。
2024年の楽曲「君が眩しいから僕は星が見えない」が2026年に広がる
「リカ」のヒットから数年後、SIX LOUNGEにはもう一度、過去に発表した楽曲がSNSをきっかけに広く聴かれる出来事が訪れます。
その曲が「君が眩しいから僕は星が見えない」です。
この楽曲は、2024年3月27日に発売されたEP『All Right』に収録されていました。
2026年になると、TikTokでの歌ってみた動画や楽曲を使用した投稿などを通じて再び広まり、ストリーミングのチャートでも動きが見られるようになります。
Billboard JAPANによると、2026年7月1日公開の「Heatseekers Songs」では2位に入りました。
さらに、7月8日公開の同チャートでは1位を獲得しています。
同年7月3日には「THE FIRST TAKE」に登場し、この曲を一発撮りで披露しました。
2024年の発売から約2年を経て、SNSをきっかけに楽曲が再び聴かれ、チャートの首位にまで達したことになります。
「リカ」と同様に、発売直後の動きだけでは語れないヒットでした。
異なる時期に生まれた2曲が示すバンドの歩み
「リカ」と「君が眩しいから僕は星が見えない」は、制作された時期が大きく異なります。
「リカ」は高校時代のメンバーが作った初期の楽曲で、2015年には音源として発表されていました。
対する「君が眩しいから僕は星が見えない」は、2018年のメジャーデビューや2022年のレーベル移籍を経た後、2024年に発表された作品です。
それぞれの曲が広く聴かれたのは、発表当時ではなく、その後の2023年と2026年でした。
2012年に大分の高校で結成されたバンドは、初期の自主作品、インディーズでの全国展開、メジャーデビューを経て、10年以上にわたり音楽を発表してきました。
その活動のなかで、初期に作られた曲も、後年に作られた曲も、それぞれ異なる時期に新しいリスナーへ届いています。
2023年には「リカ」がBillboard JAPANのTikTokチャートで1位を獲得し、2026年には「君が眩しいから僕は星が見えない」が同社のHeatseekers Songsで首位に立ちました。
高校の練習室から始まったSIX LOUNGEの音楽は、長年のライブ活動と作品制作を経て、発表から年月が過ぎた楽曲が再び大きく聴かれるという、2つの転機を迎えたのです。

